![]() ジルコニウム又はハフニウム合金の表面処理方法、及びこの方法で処理された部材
专利摘要:
本発明は、ジルコニウム又はハフニウム合金製の部材の少なくとも一部を表面処理する方法に係り、この方法は、該合金の表面層をナノ構造化して、該合金に、その少なくとも5μmなる厚みに対して、100nmに等しいかあるいはそれ以下の粒度を与えるための少なくとも一つの工程を含み、該ナノ構造化は、以前に、該部材の製造中に、これに対して適用された最後の熱処理の温度又はそれ以下の温度にて行われることを特徴とする。本発明は、またこのようにして処理されたジルコニウム又はハフニウム合金製部材にも関連する。 公开号:JP2011511151A 申请号:JP2010538858 申请日:2008-12-15 公开日:2011-04-07 发明作者:ドミニク エルツ 申请人:アレヴァ エヌペ; IPC主号:C23C8-10
专利说明:
[0001] 本発明は、特に軽水型原子炉で用いる燃料集合体用の部材として、特に燃料クラッド、又は構造案内管、又はこれら集合体の平面状要素、例えば格子板又はバンドとして使用される、ジルコニウム合金の分野に係る。本発明は、また特に軽水炉における制御棒、例えば加圧水型原子炉用の制御クラスタ又は沸騰水型原子炉用の制御クロスの中性子を吸収する部材等を構成するのに使用される、ハフニウム合金にも係る。] 背景技術 [0002] 加圧水型(PWR)又は沸騰水型(BWR)の軽水型原子炉の燃料集合体が、特に多数の「棒」の束、即ち該燃料を構成する酸化ウランを主成分とするペレットを含むクラッド、及び該棒の位置決め及び機械的支持を達成し、またこれらを取扱う様々な構造部材(案内管、保持格子、バネ、ハウジング、水ダクト等)の束で構成されていることは理解されるであろう。該クラッド及び該構造要素の少なくとも幾つかは、ジルコニウム合金で構成されており、この元素は、中性子の透過を可能とし、また該合金元素及びその含有率が有利に選択された場合に、置かれた場において必要な、耐腐食性及び機械的諸特性を持つことを可能とするという利点を有する。 従来から使用されている該ジルコニウム合金として以下を列挙することができるが、これに限定されない: ・「ジルカロイ(Zircaloy)」と呼ばれており、また特にスズ、鉄、クロム、酸素及び、幾つかの場合においては、ニッケルを含む合金; ・Zr-Nb合金、例えばアレバ(AREVA) NP社から入手できるM5TM、これらの合金は、約1〜2.5質量%なる範囲のニオブを含み、あるいはさらに他の元素、例えば特に酸素、鉄及びスズを含む。] [0003] これら組成は、本発明の好ましい一つの状況を、参考までに、例として与えたものにすぎず、このことは、あらゆる正確な組成を持つジルコニウム合金に対して、及び以下において明らかとなるように、ハフニウム合金に対しても言えることである。 同様に、原子炉の稼働中に、該原子炉炉心の反応性を調節するために、該中性子を吸収する要素は、内側に(PWR原子炉の場合)、又は垂直位置にある該炉心の幾つかの集合体同士の間で(BWR原子炉の場合)、該吸収材部分の大きな又は小さな長さを該炉心の該集合体に導入するように、挿入方向又は取出し方向の何れかに移動される。加圧水型原子炉用の制御棒は、一般的に「スパイダー」と呼ばれる支持体及び該集合体の案内管内部を摺動できる一束の吸収材棒で構成されている。これらは制御クラスタ(control clusters)と呼ばれている。 吸収材棒は、場合により他の吸収性物質を含む、ハフニウム製の管、又は完全にハフニウム製のバーによって構成されている。 沸騰水型原子炉の該制御棒は、一般的に十字型形状に組立てられた平板状の形状をしており、また燃料集合体のハウジング間を摺動することができる。該板は、吸収性物質(ハフニウム)、又はスチール製であり得、また吸収性物質(例えば、B4C又はハフニウム)のインサートを含む。これらは、一般的に制御クロス(control crosses)と呼ばれている。] [0004] ハフニウムは、商業用又は海軍用原子炉の制御クラスタに対して一般的に使用される、中性子吸収性金属である。その後軍事用に備蓄されるが、今日では、これは、軽水炉における中性子吸収材として、ますます高頻度で使用されており、その利用度は、ジルコニウム合金の開発に伴って、著しく高まっている。ハフニウムは、含ジルコニウム鉱石中に、2〜4%なる範囲の割合で存在し、またその大きな中性子吸収性のために、該鉱石から分離する必要がある。従って、これは、ジルコニウム合金製造における副産物の一つであり、また原子炉の制御クラスタにおけるその用途は、その価値を極めて大きなものとしている。 ハフニウムは、一次冷却材との優れた適合性を呈するという、他の吸収性物質を凌駕する利点を持ち、またその結果として、クラッドなしに使用することができる。これは、その純粋な状態で、あるいは以下のような元素で僅かに合金化された状態で使用することができ、該元素は、例えばハフニウムの機械的な諸特性を高めるためのスズ及び/又は酸素;ハフニウムの耐腐食性を高めるための鉄、クロム及び/又はニオブ;及びハフニウムの耐摩耗性を高めるためのモリブデンを含む。最後に、ハフニウムとジルコニウムとの分離に係る困難さのために、ハフニウムは、2.5%まで及び好ましくは最大1%の残留ジルコニウムを含んでいる可能性がある。] [0005] ジルコニウム合金並びにハフニウム及びその合金に関連して、望ましい化学的諸特性(例えば、該合金の使用条件に依存して起こる可能性のある、原子炉冷却材系由来の水による様々な型の腐食に対する耐性等:結節状腐食、一般的な腐食、応力作用下での腐食、被爆下での腐食等);及び望ましい機械的な諸特性(例えば、引張強さ、弾性限界、フラックス抵抗性、摩擦又は摩耗抵抗性等)は、特に該合金元素及びその含有率の選択及び上記要素の製造中に、該合金インゴットに対して行われる熱的及び熱機械的な処理操作、例えばスピニング、積層及び/又は延伸操作、急冷操作、焼きなまし操作、様々な表面研磨又は仕上げ操作の選択を、整合させることにより得られる。 ジルコニウム合金製クラッドの腐食は、例えばジルコン:ZrO2層の形成によって明らかになる。これは、金属の質量における損失、またその結果としての該金属クラッドの外径における減少、及びさらにはその熱的な諸特性の実質的な変更をもたらす。というのは、ジルコンが、該基材金属よりも10倍低い伝導性を持つからである。該酸化は、また、水素の生成として明らかになり、その一部は、該クラッド内に拡散し、これを脆弱化する水素化物を生成する。これは、また該クラッド表面の摩擦特性をも変更する。これは、さらに該クラッド表面の耐摩耗性をも変更する。これは、さらに熱交換流体から晶出する析出物(この析出物は、従来から「クラッド(CRUD)」と呼ばれており、これはチョークリバーアンアイデンティファイドデポジット(Chalk River Unidentified Deposit)を表す頭文字語である)の核生成サイトを変更し、またこれら析出物の量における増加をもたらす可能性がある。これは、また該表面上での該流体の摩擦状態を減じるが、これは該アセンブリーの圧力降下に悪影響を及ぼす。最後に、これは、蒸気気泡の核生成を変更し、結果として該棒と該熱交換流体との間の交換中の、熱-水力学的な挙動を変更する。] [0006] 該燃料集合体の製造並びに組立て操作中に、表面上の欠陥、例えば掻き傷又は局部的な微小変形が、該クラッドに形成され、これらは、特に該燃料棒を該燃料集合体のスケルトンに挿入する際に、該棒に及ぼされる摩擦によって生成される。これらの初期の表面上の欠陥は、その耐食性さらには耐摩耗性の後の劣化を、さらに深刻化する恐れがある。 損傷は、また該棒と格子形状にあるその支持用要素とを接触させる際の操作中に、さらには該格子内に取込まれ、該クラッドに突当る移動物体のために、明らかになる可能性がある。該原子炉の稼働中に、該炉心内で高い上昇速度で流動する該冷却材としての水は、該スペーサ格子内部の該原子炉燃料棒及び該集合体の構造内に詰込まれた外部物体に僅かな振動運動をもたらす。「フレッティング」として知られているこの現象は、該原子炉燃料棒と該接触部分との間に摩擦を起こし、これは該原子炉燃料棒のクラッドの摩耗をもたらす恐れがある。この磨耗は、該燃料棒クラッドの破壊をもたらし、また結果として該原子炉冷却材系の水に対する、放射性物質及びガスの放出をもたらし、これは、欠陥のある棒を含む該燃料集合体を早期取出しするために、該原子炉の運転停止へと導く。さらに、該クラッドが破壊された場合、該棒の内部に導入される、該原子炉冷却材系の水の放射線分解によって発生する水素が、該クラッドの大規模な水素化物化をもたらし、これは、該クラッドの脆弱化のために、その破壊へと導く恐れがある。] [0007] BWR制御クロスが、一般的にはスチール製の構造板によって構築され、吸収剤物質のインサートを締め付けている場合に、同様なフレッティングという現象が、該インサートに関連して存在する。ハフニウム合金製インサートの酸化物の表面層の摩耗は、その水素化物化を可能とし、またこの水素化物化作用の影響下で、該ハフニウムの膨張のために、該制御クロスの変形へと導く。この変形は、15%程度の該物質の体積の増大へと導く。このような変形は許容されない。その理由は、この変形が、該制御クロスの挿入期間の増大及びその故障さえも引起す恐れがあることにある。 さらに、同様にジルコニウム合金で構築されている該燃料集合体の該案内管は、該制御クラスタの該棒上での摩擦又はフレッティングによる摩耗に曝され、またその逆も真である。該案内管のこのような摩耗は、当てはまる場合には破裂に至るまで、金属の厚みを減じ、これは、該熱交換流体の流れを乱し、また稼働中のあるいはサイクル間の取扱い中における危険な機械的脆弱化を引起す恐れがある。クラスタ又は該制御クロスの該ロッドの摩耗は、同様に有害であり、機械的な脆弱化が、関連する部材の破壊へと導く恐れがある。 該燃料棒のクラッドは、核分裂生成物の第一の束縛障壁であり、他の障壁は、原子炉容器及びコンクリート製容器によって構成される。 正常な運転(クラス1であるといわれる状況)及び異常な運転(クラス2であるといわれる状況)中、核分裂生成物に関する該クラッドによる封止は、そのために保証される必要がある。] [0008] クラス2の状況に相当する過渡的出力発生の際に、該燃料において局部的に到達する出力は、公称出力よりも2〜3倍大きなものであり得る。この出力における急激な増加は、該ペレットの大きな膨張をもたらす。該ペレットのこの熱膨張は、該クラッドを膨張させ、また該クラッドを該ペレットによる牽引条件下に置き、また該クラッドを構成する材料の弾性限界を越える程のレベルまで、該クラッドの内側表面上における応力増加をもたらし、結果として該クラッドの損傷をもたらす。さらに、該出力発生の際に、該燃料により放出される、ヨウ素等の核分裂生成物による攻撃的な化学的環境の存在下で、該機械的な応力が発生する。これは、ペレット-クラッド相互作用(Pellet Cladding Interaction (PCI))と呼ばれ、該クラッドの破壊に導く恐れのある現象である。 このようなクラッドの破壊は、安全性の点から許容されるものではない。というのは、これは、該原子炉の冷却材系への、核分裂生成物の放出に導く恐れがあるからである。 関連する部材の表面処理操作を実施することにより、これらの様々な問題点の解決を試みることが考えられる。しかし、一つの危険性があり、それは、これらの処理操作中に、該部材を比較的高い温度とする必要があることであり、これは製造操作後に得られる該部材の内部冶金学的構造及び機械的な諸特性を損なうであろう。] [0009] さらに、該部材の表面全体を処理することは、依然として望ましいことではない。幾つかの領域は、例えば、その後の溶接を可能とするために残しておく必要がある。該表面処理を施す場合、該残すべき領域を保護することは、常に容易である訳ではない。該残すべき領域のマスキングは、厳格でなければならず、また該保護材料は該保護すべき材料を汚染する恐れがあり、さらに該処理された部材を実用に付す前に、該保護材料全体が、除去されていることを確認する必要がある。従って、従来の表面処理法の適用は、これらの理由のために、しばしば実施の困難さを伴う。 このことは、例えば燃料棒のクラッドの内側を覆う場合に当てはまる。該原子炉の炉心において、中性子に関して高度に吸収性である物質、例えばガドリニウム又はエルビウム若しくはジルコニウムジボライド:ZrB2を含む棒を含有する、燃料集合体を使用することは公知である。最後のものは、特に該クラッド管の内部被覆層の形成において使用されており、該内部被覆は、一般的に、しばしば実施することが複雑であり、また該被覆の表面特性、その付着性及び定義付けられた一定の厚みを持つ該被覆の生成に関して、該被覆の一定の性能が保証されない、表面堆積法により行われている。さらに、後に燃料棒の閉鎖プラグが溶接されことになる、該管の末端部における被覆の存在を回避することは、しばしば極めて困難である。] [0010] 該燃料集合体は、また平坦な要素、例えば格子板又はバンドを含む。これらは正確な機械的特性を持つ必要があり、これらは、その組成及びその製造の際にこれらが付される処理操作を適切に選択することによって得られる。また、表面処理操作は、これら機械的な諸特性に、正のあるいは負の影響を与える可能性があり、また、実施が簡単かつ経済的であり、かつ改善された特性を該部材に付与する表面処理操作の開発が、極めて有利であろう。 該案内要素(案内管又はハウジング)上で摩擦が生じている間、ハフニウム製の該部材の摩耗に対する敏感さは、表面処理を必要とする。該表面処理は、アルゴン/酸素雰囲気下で、860℃にて数時間に渡り、酸素を拡散させることにより実施できる。この場合、後に機械加工による処理、又は仕上げ処理する必要のある領域を保護する方法は未知である。この場合も、一方では低温にて使用され、結果として該合金の機械的な諸特性を過度に変更せず、かつ他方では、酸素の拡散による影響を受けてはならない該領域の、効果的なマスキングを可能とする、表面処理法に対する必要性がある。] [0011] 該部材の耐腐食性及び/又は他の機械的又は化学的諸特性を改善する方法の開発を試みる場合、金属又はセラミック製保護被覆の使用を考えることが可能である。しかし、この技術には、該被覆の非-付着性及び熱サイクルの際に又は機械的な応力が生じた場合に現れる可能性のある亀裂と関連する制限がある。 クラッド(CRUD)の堆積物は、特に棒の表面が粗い場合に、該表面における該原子炉冷却材系内に存在する、コロイドの化学反応による析出物と関連していることも、公知である。文献EP-A-1 486 988は、接着及び酸化物結晶の成長を制限するために、該棒の表面に、研磨領域及び非-研磨領域を交互に配列することを提案している。] [0012] 元素、例えば炭素、窒素、ホウ素、酸素の熱化学的経路による拡散を含む処理操作を実施することも可能である。しかし、これらの操作は機械的強度を改善するが、幾つかの元素は、ジルコニウム合金の使用と適合しない可能性がある。炭素及び窒素の拡散は、高温の水中での腐食安定性を害し、またホウ素は、放射線の照射下で、ガス状ヘリウムに転化される中性子吸収材である。さらに、これらの処理操作は、高過ぎて該基板の機械的諸特性を維持できない程の温度にて実施する必要がある。このように、深さ約20μmに及ぶ酸素の拡散は、800℃程度の温度にて、数時間に渡る従来の方法のみに従って調製されたジルコニウム合金について実施することができるが、これは、該材料全体の冶金学的構造の、根本的な変更をもたらすであろう。このことは、求める最終的な特性を得るために、該製法の従来の工程の完全な再考を強いるものであり、またその実施が可能であろうことは、全く確かなことではない。 ハフニウム合金上で約40μmに渡る、酸素の表面拡散を行うために、その温度及び期間をより一層長くする必要があり(930℃-3時間又は860℃-6時間又は800℃-36時間)、このことは、加工硬化状態(700〜750℃程度の再結晶化温度)と関連する高い機械的諸特性の維持とは適合しない。650℃にて6時間に及ぶ、ハフニウム上に酸素を拡散するための該処理操作は、僅かに1.5μm程度の厚みを持つ酸化物層及び小さな厚み(3〜5μm)を持つ酸素拡散のより下方の層を与え、これは耐摩耗性にとっては不十分である。] 発明が解決しようとする課題 [0013] 本発明の目的の一つは、ジルコニウム又はハフニウム合金の一つの型の最終的な表面加工法を提供することにあり、該方法は、特に原子力産業のためのものであり、摩擦特性及び/又は様々な型の腐食に対する抵抗性の改善を可能とするが、該合金製部材の製法の先行段階の選択及び実行により、注意深く調節されている、該部材の機械的諸特性を変更することはなく、あるいは寧ろこれらを改善する。] 課題を解決するための手段 [0014] そのために、本発明は、ジルコニウム又はハフニウム合金製の部材の少なくとも一部を表面処理する方法に係り、該方法は、該合金の表面層をナノ構造化して、該合金に、その少なくとも5μmなる厚みに渡って、100nm以下の粒度を与えるための少なくとも一つの操作を含み、該部材が、その製造中に以前に受けた最後の熱処理操作の温度に等しいか又はそれより低い温度にて、該ナノ構造化を行うことを特徴とする。 該ナノ構造化された層の厚みは、好ましくは少なくとも5μm、より好ましくは少なくとも20μmである。 該少なくとも一つのナノ構造化操作は、SMATにより行うことができる。 該少なくとも一つのナノ構造化操作は、USSPにより行うことができる。 該方法は、該部材の外側表面について行うことができる。 該方法は、該部材の内側表面について行うことができる。 該操作の後に、あるいは該操作と同時に、該ナノ構造化層の組成を変更し、かつ該部材が以前にその製造中に受けた該最後の熱処理操作の温度に等しいかあるいはそれ以下の温度にて行われる、処理操作を実施することができる。] [0015] 該ナノ構造化層の組成を変更するための該処理操作は、1種又はそれ以上の元素を拡散させるための熱化学的処理操作であり得る。 該拡散される元素は、酸素であり得る。 該酸素の拡散は、Ar-O2又はAr-CO2雰囲気の下で、オーブン内で行うことができる。 該ナノ構造化層における該酸素の拡散は、該部材の使用中に自然に起り得る。 該拡散される元素は、炭素及び/又は窒素であり得る。 該拡散される元素は、エルビウム、ガドリニウム、ユウロピウム、サマリウム、ジスプロシウム、ハフニウム、ホウ素、又はこれらの混合物から選択することができる。 該拡散される元素は、クロムであってもよい。 該拡散される元素の拡散は、複数の元素の、同時の又は逐次的な拡散であり得る。 該ナノ構造化層の組成を変更するための該処理操作は、1又はそれ以上の元素を化学気相蒸着するための処理操作であり得る。 該ジルコニウム又はハフニウム合金は、原子炉の部材の製造において使用できる合金であり得る。 該合金は、追加の元素として、少なくともスズ、鉄、クロム及び酸素を含む、ジルコニウム合金であり得る。] [0016] 該合金は、またニッケルをも含むことができる。 該合金は、追加の元素として、少なくともニオブ、場合によりさらに他の元素、例えば酸素、鉄及び/又はスズを含むことができる。 本発明は、またジルコニウム合金製の部材にも係り、これは、上記方法により表面処理されていることを特徴とする。 該部材は、原子炉燃料集合体用の要素であり得る。 前記合金は、追加の元素として、少なくとも酸素及び鉄、及び最大2.5%、好ましくは最大1%の残留ジルコニウムを含有する、ハフニウム合金であり得る。 本発明は、さらにハフニウム合金製の部材にも係り、該部材は、上記方法により表面処理されていることを特徴とする。 該部材は、原子炉の制御クラスタ又は制御クロス用の、中性子吸収性の部材であり得る。] [0017] 理解されたであろうように、本発明は、まず実質的に可塑性の表面変形によって、該ジルコニウム又はハフニウム合金の表面を、ナノ構造化する機械的な処理操作を行うことに基いている。 この構造変換がおこなわれる深さ(厚み)は、その目的に依存する。物理化学的応用(腐食、緩和、圧力降下等)のための少なくとも5μmなる深さ及び機械的応用(摩耗、負荷の下での摩擦)のための少なくとも12μmなる深さは、腐食及び/又は熱-水力学による挙動(圧力降下、沸騰、熱移動、酸化物の析出物の非-核生成)の改善を可能とする。 数十μmなる深さ(例えば、15〜50μm)は、該材料の摩耗を制限するのに適している。 数百μmなる深さ(例えば、50〜250μm)は、中性子毒を吸収するのに適している。 該ナノ構造化は、該処理操作後には一般的に微視的(1〜10μm)なものとなる、該材料の微小構造の改善に係り、該処理は、実際にはアモルファス構造を得ることに対応する、粒度100nm未満、好ましくは30nm又はそれ以下となるまで行われる。] [0018] 処理される該部材の摩擦特性、及びその耐疲労性を改善するためには、該ナノ構造化単独で十分であり、その理由は、これが関与する表面加工-硬化による。しかし、数千時間に渡る、到達する高温度下に、また照射条件下に置かれ続けることに起因する、再結晶化のために、原子炉の稼働条件の下で、該部材全てに対して、該構造が常に維持され得る訳ではない。 該ナノ構造化は、比較的低温度にて表面処理操作を行うための、好ましい状況を構成する。というのは、これが、粒子間拡散のフラックスを、10の数乗倍まで高めるからである。 特に、多量のジルコンを生成することなく(但し幾つかの以下のような特殊な場合を除く:ジルコンの表面層の形成が望ましいが、この表面層を酸素に富む拡散層に固定でき、表面の該ナノ構造化が達成し得ることを条件とする)、中程度の温度(即ち、特にジルコニウム製の該部材の一連の加工処理における、最後の熱処理操作の温度以下、即ちその幾つかに対しては、応力緩和され、又は再結晶化された、該部材の冶金学的状態に従って、480〜560℃なる範囲の温度)にて、該ナノ構造化された領域の深さ(例えば、20μm及びそれ以上)に相当する厚みを越える、酸素の拡散層を生成することが可能となる。 同様に、ハフニウムに関連して、約40μmなる深さを越えて、600℃にて酸素の拡散を行うことが可能となる。 本発明は、以下の添付図を参照しつつ与えられる以下の説明を読むことにより、より一層よく理解されるであろう。] 図面の簡単な説明 [0019] 本発明に従ってナノ構造化処理に掛けられている、ジルカロイ(Zircaloy) 4製管の表面の金属組織学的断面を示す図である。 空気中、450℃にて15時間放置した後の、図1に匹敵するテスト片の金属組織学的断面を示す図である。 本発明に従ってナノ構造化処理操作に掛けられていても、これに掛けられていなくてもよい、ジルカロイ4製のテスト片の表面における酸素含有量を示す図である。 空気中、450℃にて15時間放置した後の、これらと同一の表面層の、酸素含有量を示す図である。] 実施例 [0020] 材料の添加なしに、ある物質の表面を処理する様々な方法が、このようなナノ構造化をもたらし、また本発明との関連において利用することができる。その幾つかについて以下に説明するが、その例示は網羅的なものと考えるべきではない。 該方法は、ボールによるピーニングを含み、ここで該ボールは、該基材よりも硬く、またスチール又はジルコン(この物質は、該ジルコニウムのあらゆる汚染の危険性を制限する上で最も適したものである)で構成されており、あるいは該基材よりも軟質(例えば、氷及びドライアイス)である。ピーニングを、公知の方法で利用して、該部材の摩耗、疲労又は腐食に関する挙動を改善するために、該部材の表面に圧縮応力を発生させることが可能である。 しかし、特に該ナノ構造化層内に1又はそれ以上の元素の拡散をその後に実施する場合には、最終製品の性能及び該操作のコストに関して最適の結果を得るために、また本発明が関連する上記諸問題点を解決するために、正確なピーニング法を決定することが重要である。 金属物質上の表面層のナノ構造化を、高い表面応力を用いて、例えば放電ピーニング、レーザーピーニングによる処理、マイクロキャビテーション(ウォータジェット)、表面ロール掛け及び超迅速処理等によって実施するために、様々な他の機械的処理技術を思いうかべることも可能である。] [0021] 例えば、材料、科学及び工学(Materials, Science and Engineering) A 375-377 (2004) 38-45又は文献WO-A-02/10462において記載されているSMAT法(Surface Mechanical Attrition Treatment)は、該金属材料粒子に、金属材料の小粒子(subgrain)の増殖に導くであろう、欠陥及び/又は粒界面を導入することによって、該金属材料表面のナノ構造化を可能とする。チャンバー内で平滑表面を持つ球形ボールを揺動させることによって、球形ボールにより該表面に衝撃を与えることができ、ここで該チャンバーの一方の壁は振動し、かつ他方の壁は、処理すべき該表面によって構成されている。該ボールの大きさは1〜10mmであり、種々の材料から構成される。該チャンバーの振動数は、50〜20,000Hzなる範囲にあり、従って励振状態にある該ボールは該壁に対して跳ね返り、相互に衝突し、また広範囲に渡る方向及び速度にて、短期間に渡り、該処理すべき表面と衝突する。該ボールの速度は、上記振動数、該ボールのサイズ及び該処理すべき壁と該振動している壁との間の間隔に応じて、1〜20m/secなる範囲にある。各衝突は塑性変形をもたらす。結果的に、多方向性衝突の増幅は、ピーニング処理された表面全体に渡るナノメータサイズが達成されるまで、かなりの塑性変形及び粒度の段階的な減少をもたらす。] [0022] 概して、該粒子のサイズは、表面から約50μmまでの深さにおいて、表面における数nmから深部における約100nmまで、徐々に増大する。それを越えると(約100μmなる深さまで)、サブミクロンサイズの微結晶を含む改善された構造を持つ層が、見出される。より深部の層において、該粒子は、あらゆる種類の転位構成、例えば緻密な堆積、交錯及び転位の構成単位等の存在を伴って変形する。 該SMATと、超音波を使用しない、ショット-ピーニング(SP)と呼ばれる従来のピーニングとの比較は、幾つかの差異の出現をもたらす。該ボールのサイズは、SP(0.2〜1mm)におけるよりも、SMAT(1〜10mm)においてより大きい可能性がある。該ボールの表面は、表面の摩耗現象を悪化させる恐れがあるために、できる限り平滑である必要がある。SMATにおける該ボールの速度は、従来のピーニング(典型的には約100m/sec)よりもかなり遅い(1〜20m/sec)。SPは、全く一方向性の方法(該ボールの流れは、該表面に対して垂直である)である。しかし、SMATにおいて、該衝突は、必ず該粒子構造の改善をもたらす、多方向性である。] [0023] 例えば、文献FR2812285に記載されている、該SMAT法の一態様において、該ボールは、並進及び/又は回転移動できる突出ノズルによって、該部材の表面に誘導される(位置の固定されているノズルの前方で運動するのが、該部材自体でない場合)。該ボールは、完全に球形であり、円錐形又は半円形の、該容器の壁に対する該ボールの跳飛は、様々な及び変更された入射方向に従って、多数回に渡り該部材の表面と衝突するように調節される。該ボールは、重力により回収され、また該ノズルに戻される。超音波の高い周波数(例えば、50kHz)及び十分な処理操作期間(例えば、数分乃至1時間)を与えることにより、該処理された表面のナノ構造化は、数十μmまでの厚みを持つことができる層を含むことができる。該方法の、文献WO 2002/10463に記載されている、もう一つの態様において、該処理すべき表面は、該ボールを含むボックスの壁を構成し、該ボックスは、全体として攪乱され、結果として該ボールの運動が、該処理すべき表面をピーニングする。] [0024] 文献FR-A-2 689 431に記載されている超音波によるピーニング法、即ちUSSP(超音波ショットピーニング(Ultrasonic Shot Peening)法)は、SMATの基本的な原理と僅かに異なる条件下での応用である。この方法は、該処理すべき部材を閉じられた容器内に導入し、そこで約0.1〜3mmなる範囲の径を持つ硬質の金属又はセラミックスボールを、超音波発生装置(約20kHz)によって運動させる工程を含む。該容器は、該部材の表面全体に対する規則的な処理操作を行うために、運動する。この方法は、数十μmに限定された深さのみに渡るナノ構造化を行うことが望ましい場合に有利である。 一般的に、超音波ピーニング法は、本発明との関連で、殆どの従来法を凌駕する多数の利点を持つ。 該表面全体に渡る均一な処理を実現するために、該チャンバーの幾何形状及びピーニングパラメータを、該処理すべき部材の形状に従って選択することができる。 処理を行うために、該部材を分解する必要がない。 該ピーニングパラメータは、正確に調節することができ、その結果の良好な再現性を確保することができる。 該処理操作は、比較的短期間で行うことができる。] [0025] 該振動する壁と接触した状態において、該ボールは、処理中の該容器内において、相互に衝突し、及びランダムに運動しつつ、ガス分子と同様に発射される。このように、該容器の体積全体に渡り、均質な処理が行われる。 その被覆率は、迅速に、例えば200〜400%なる範囲の所定の値に達することができる(換言すれば、本例において、該処理すべき表面の各点は、該処理期間中、2〜4個のボールによる衝撃を受ける)。 コストは、圧縮空気のジェットを使用するピーニングに対して、低い。というのは、高価なピーニングボールは、容易に回収できるからである。 該ボールは、全処理操作中、回収されかつ再利用されるので、比較的少数のボールであるが、高品位であり、また高い硬度及び球形の形状に関して一定のものを使用することができ、結果として該処理のコストを、全く許容し得る限界内に維持できる。該ボールのこの高い性能は、通常の性能のボールに比して、該部材の表面状態の損傷される割合を、より少なくすることを可能とする。このようにして、該部材の耐疲労性が改善され、処理中に該ボールが破損する危険性は、起り得る該部材の表面に対する損傷と同等に、減じられ、また該処理の良好な再現性が保証される。 最後に、燃料クラッド又は案内管等の管の内側表面を加工することが望ましい場合、十分に小さな径を持つボールを使用することにより、該管自体を加工用容器として使用することが可能である。] [0026] 加工する必要のない領域は、遮蔽格子によってマスクすることができる。 例えば、後の加工操作にとって有利と思われる、製品の厚みに応じて特性に勾配を与えるために、場合によっては異なる方法による、複数の連続するナノ構造化操作の実施を目論むことができる。このように、第一の平凡であるが、深部までのナノ構造化は、より微細でより表層的な第二のナノ構造化を伴うことができる。該第一のナノ構造化の目的は、例えば深さに関連する該物質の機械的な特性に影響を及ぼすことにあり、一方で該第二のナノ構造化の目的は、例えばクラッド(CRUD)の粘着性を減じることにある。 該部材の上層のナノ構造化の後、引続き本発明の変法に従って、該ナノ構造化層内への酸素の拡散を含むが、出来る限りジルコンの生成を防止する加工を実施する(該加工される部材がZrの合金の場合)ことが可能である。他の元素、例えば窒素、炭素、エルビウム、ガドリニウム、ユウロピウム、サマリウム、ジスプロシウム、ハフニウム及びホウ素(この例示は包括的なものではない)の拡散も、様々な効果を得るために目論むことができる。ジルコンの著しい生成を伴うことのない、該酸素の拡散は、特に該加工された表面の耐腐食性を高めるために特に示される。] [0027] 場合により、該拡散処理は、該ナノ構造化と同時に行うことができるが、これは、該処理温度がこれら2つの処理の満足な実施が可能な温度である場合である。 該拡散を実施するためには、該加工の温度及び期間並びに該拡散すべき元素、例えば酸素を与える媒体を選択する必要がある。 該拡散元素の表面濃度、温度及び期間は、該化学元素の拡散を制御する。これらは、拡散が意図した結果を与えるだけでなく、前の加工操作中に得られた機械的諸特性を損なわないように、選択する必要がある。従って、該温度は、最終的な機械的諸特性の達成を可能とする、本発明による加工操作に先立つ最後の熱処理操作の温度を、理論的には越えてはならない。また、該温度及び該加工期間は、特に粒径の増大及び応力緩和によって、上記第一段階中に得られた該表面のナノ構造を損なうものであってはならない。400〜560℃なる範囲内の温度が、ジルコニウム合金、例えばジルカロイ4又はM5TM型の合金のクラッドの外側表面を加工するのに、極めて適している。] [0028] 酸素を提供する媒体に関連して、これが拡散にとって望ましいものである場合、空気を回避することが好ましい可能性がある。というのは、空気は少量の窒素を該拡散層に導入するからであり、これは、該合金が、最初から最大許容値に近い窒素含有率を持つ場合には、耐腐食性の理由から常に望ましいことではない。水は、表層的な水素化を結果する恐れがあり、この水素化は、機械的諸特性にとって有害である。従って、媒体:Ar-O2及びAr-CO2は、この目的のために最も推奨されるものである。 一般的に、酸素分圧は、酸素原子の拡散に関連して、少なくとも該ナノ構造化された層の最も端部の表面から離れた位置においては、優先的に酸化物の形成に導くほどに高いものであってはならない。3〜20%の酸素を含む媒体であるAr-O2、又は空気(上に述べた制限付きで)、又はより高い酸素含有率を持つが、数百Pa(数ミリバール)(50〜500Pa(0.5〜5mbar))だけ減じられた圧力下にある媒体の使用を、この目的に対して推奨できる。 この操作は、酸素の流量が一定の開放型オーブン内で行うことができる。該部材の表面は、表面平衡濃度に達するまで、酸素で充填され、次いで該表面における流入量と該部材の内部に向かう拡散流との間の平衡が確立される。該酸化物層の厚み及び該拡散層の厚みは、拡散法則に従って増大する。] [0029] 該操作は、また閉じられたオーブン内で実施することもでき、従って最初に該オーブンは、後に補充されることのない所定量の酸素を含んでいる。利用可能な酸素の量は、該酸化物層の厚みの増大を制限し、一方で該拡散層は、金属/酸化物界面における酸素含有率が高い値に維持されている限り、即ち酸化物層が残されている限り、増大し続ける。 何れの場合においても、該操作の目的は、所定の深さにまで(数μm〜数十μm)、該金属表面の酸素による過飽和(oversaturation)をもたらし、一方で該酸化物の表面層における増加を最小化することにある。 また、酸素又は他の元素の拡散による処理に代えて、化学気相蒸着(CVD又はMOCVD)法により、該ナノ構造化された層の表層処理の実施を目論むことも可能である。この操作は、例えば、該燃料棒クラッドの内壁上に、消耗性の毒物(例えば、エルビウム又はガドリニウム)を、局所的に堆積させる工程を含むことができる。しかし、該ナノ構造化された表面内でのこれら元素の拡散も可能である。この拡散は、酸素の拡散について上記した方法に匹敵する方法で実施される。このような方法において、予備的なナノ構造化は、以下に記載することを可能とする:] [0030] ・該表面の初期反応性の促進、このことは堆積物温度の低下を可能とし、また均質相内での反応を制限する; ・特に低温における表層的拡散の促進、このことは該堆積物の付着性を高める; ・該層の増大中の該粒子の再配向を制限し、一方で「初期不規則性」(玄武岩型又はカラム状ではない結晶成長)の効果の維持すること。 また、先行する加工操作によって得られた諸特性及び構造を損わないためには、該表層の加工は、該ナノ構造化に先立つ、最後の熱処理操作の温度を越える温度にて実施すべきではない。 一つの可能性は、また、比較的大きな深さまで第一のナノ構造化を行い、次いで該ナノ構造化層の少なくとも大部分に及ぶ酸素の拡散等といった、該ナノ構造化の利点を活用する処理操作を行うことを含む。引続き、少なくとも一段階の他のより精密なナノ構造化操作を、該第一のナノ構造化操作よりも浅い深さに渡り実施することができ、ここで該他のナノ構造化自体は、その利点を活用した加工操作を伴うことができ、該加工操作は、例えば追加の酸素又は他の元素の拡散、化学気相蒸着等であり得る。] [0031] 本発明の方法は、関連する部材全体に渡り実施され、あるいは特に有利であり、該部材の残部に及ぶ該方法の実施が余分であり、又はその実施が推奨されない場合には、該部材の一部についてのみ実施することができる。 該部材が、該酸素を放出することのできる媒体に暴露されている場合(例えば、高温度の水に暴露されている際の酸化)には、該ナノ構造化された層における該酸素の拡散が、該部材の使用中に自然に起るようにすることも可能である。 列挙できる、本発明の幾つかの応用は、以下の通りであるが、これらに限定されない: ・燃料棒のクラッド外部の、酸化及び水素化に対する保護:これは、該クラッドの耐摩耗性を高め、腐食生成物(クラッド(CRUD))により生成される泥状物の付着量を低減し、圧力降下を低減し、機械的諸特性の増大をもたらす;この目的のためには、ナノ構造化をSMATにより実施し、引続き又は同時に酸素の拡散を行う;該クラッドを腐食から保護するためには、炭素又はクロムの拡散を思い浮かべることも可能である; ・ペレット/クラッド間の相互作用(PCI)及び第二の水素化に対する、同一のクラッドの内部の保護、及びその機械的諸特性の改善;その目的のためには、ナノ構造化をSMATによって実施し、引続き又は同時に酸素の拡散を行うことが可能である;] [0032] ・該クラッド内壁上への消耗性の毒物(例えば、エルビウム又はガドリニウム)の局部的堆積;これは、SMATによるナノ構造化、及びその後の該ナノ構造化層内への該毒物の拡散、又はCVDによる該毒物の堆積により達成される; ・該制御クラスタの端部による摩耗に対する、該案内管内部の保護、及びその表面のナノ構造化及びこれに続く酸素の拡散による、該案内管の機械的諸特性の増大; ・場合によりジルコニウム合金製の格子状バネの表面に対して行われる拡散処理操作を伴う、該燃料棒に対する該バネの摺動性促進のための、及びその摩耗の危険性及び局所的な腐食を制限するための、機械的なナノ構造化処理;USSPによるナノ構造化は、この目的にとって十分であり得る;該拡散される元素は、酸素であり得る; ・中性子吸収用のハフニウム製部材の耐摩耗性改善のための、該部材表面のSMATナノ構造化による処理、その後の酸素の拡散; ・ジルコニウム合金及び/又はハフニウム製部材(高温度の水又は蒸気による腐食性応力を被らない)の耐摩耗性を改善するための、該部材表面のSMATナノ構造化及びその後の窒素の拡散(300〜600℃なる範囲の温度におけるガス又はイオンによる窒素化)による、該部材の処理。 本発明は、また原子力産業以外の分野においても、場合により物理化学的処理(例えば、拡散、CVD)を伴う、ジルコニウム又はハフニウム合金表面のナノ構造化処理が有利であると思われる、用途に対して利用することができる。] [0033] 本発明に従って行われる、処理操作の例を、以下において詳細に説明する。 a)燃料棒の外側表面の耐摩耗性処理 長さ約4m及び厚み約0.5〜0.6mmを持つ、ジルコニウム合金製の核燃料クラッド管を、最後の圧延工程後に、機械的な加工操作中に、0.5〜2.5mmなる範囲の径を持つジルコン製のボールを用いたピーニングによって、その外部から処理する。ジルコン製ボールの使用は該合金のあらゆる汚染を防止し、この汚染は、原子炉冷却水による腐食に対する耐性を低下させて後に表れる腐食を生じる。 該ボールの揺動は、高周波数(5,000〜20,000Hz)で振動するチャンバーのベースによってもたらされ、各管は、該チャンバーを通って伸びている。該振動の振幅は、(選択されたボールの径に依存して)、20〜100μmなる範囲内で選択される。該機械的加工の期間は、約5〜15分なる範囲内にある。該加工の均一性を改善するために、該管を回転(1〜2rpmなる範囲)させる。 この加工は、単一の操作(該チャンバーが極めて長い場合)で、又は被覆を伴って段階的に前進する複数の該管について複数の系列で、あるいは連続的な前進を伴って縦列移動する際に、実施することができる。該管の端部は、加工されない。このためには、該ボールが運動している際に、該端部を該チャンバーに通さないことだけが必要とされる。] [0034] この表面の機械的な活性化の後、Ar-O2雰囲気(50〜500Pa(0.5〜5mbar)なる圧力下で3〜15%のO2)下で、上記最後の熱処理操作温度よりも低い温度にて、例えばジルカロイ4製の管に対して400℃にて15時間、該管を熱化学的加工に掛ける。引続き、該機械的に活性化された表面全体に渡って、1μmを越えるジルコン層を生成することなしに、約20μmなる深さまで、固溶体としての酸素の導入を伴うが、該非-活性化端部は、酸素の拡散を受けず、僅かな表層酸化(500nm未満)を受ける。 該熱化学的加工操作は、減圧下にてあるいは非-酸化性ガス雰囲気下で行われた、該最後の熱処理操作後に実施することができる。また、エネルギーの経済性を確保し、かつ取扱い操作を最小化するために、所定の温度にて、オーブン内に酸化性混合物を導入することによって、該熱化学的加工操作を、上記熱処理と同時に行うことも可能である。 このようにして処理された該クラッドは、依然として実施すべき全ての仕上げ操作に掛け、次いで溶接が酸素の存在により影響されないように、燃料棒のプラグと溶接される。その外部表面の硬化は、衝撃に伴う製造上の欠陥の発生を防止し、燃料集合体に燃料棒を挿入する際の、該燃料棒表面に対する変化を防止し、ここで該欠陥及び変化は、長期間原子炉内に維持される場合に、該燃料棒の耐腐食性を損なう恐れがあり、また該アセンブリーの格子と接触している位置における、及び該原子炉の冷却材系にしばしば存在する移動物体による摩耗に対して、該燃料棒を強化する。] [0035] 図1〜4は、このような加工操作の効果を例示している。これらは、ジルカロイ4製の管状テスト片に関する。 図1は、径0.8mmを持つジルコン製のボールを用いて、USSPピーニングを15分間行った後の、弛緩状態にあるこれら管の表面層のナノ構造化を示すものである。該振動の振幅は、50μmであり、またその振動数は20kHzである。これらの加工条件は、比較的僅かなエネルギーの使用を含み、また数μmなる厚みに渡ってのみ、ナノ構造化に導く。このナノ構造化をより大きな厚みに渡り実施することも可能である。 図2は、同一の管を、450℃にて空気中で15時間維持した後の、該管の表面層を(相組成モードで)示す図である。この条件にて費やした時間は、端部表面にて厚み1μm程度のジルコン層1の生成をもたらすが、より深部での該金属のジルコンへの酸化を引起すことはない。しかし、図4に示すように、該ナノ構造化された層において、原子状酸素の拡散を引起した。 図3は、該表面層のナノ構造化がない場合(参考)及び増大するエネルギーレベルを持つナノ構造化の場合(本発明1ないし本発明4)の、図1のテスト片(従って、空気中で処理する前)に匹敵するテスト片の端部表面における酸素の含有率を示す。これは電子分散分光法[electron dispersion spectrometry (EDS)]により測定される。全てのテスト片において、厚み約8μmに渡り、この酸素の含有率は、3%未満程度であることが分かる。該テスト片の該ピーニングの構成を、以下の表1に示す。] [0036] ] [0037] 図4は、該テスト片を空気中で450℃にて15時間処理した後の、該テスト片における、同一の酸含有率を示す。全ての場合の端部表面において、様々な程度にて、1.5μm程度の厚みに渡る、極めて大きな酸素含有率の増大をもたらす、ジルコン製表面層の生成があることを理解するであろう。しかし、表層的にナノ構造化されたテスト片は、ナノ構造化されていない該参考のテスト片とは異なる挙動を示し、またより高いエネルギーを用いて該ナノ構造化が行われているので、これはより一層顕著である。これら場合において、端部表面における実質的に高い酸素含有率の存在及び表面層の深度に応じた、酸素含有率の明確な、より段階的な減少の存在を理解することができる。該酸素含有率は、約2μmなる深さに対して基準のレベルに達する。上記例「本発明4」に相当する図2と4とを比較すると、問題の例において1μmを越えると、酸素含有率における増加は、ジルコンの生成と対応していないが、本発明の求めているように、該増加が、原子状酸素の拡散に対応していることを理解することができる。] [0038] b)案内管の内側表面の耐摩耗処理 長さ約4m及び厚み約0.4mmを持つ、ジルコニウム合金製の核燃料案内管を、最後の圧延パス後、0.5〜1.5mmなる範囲の径を持つジルコン製のボールを使用したピーニングによる、機械的な表面処理操作の際に、該案内管の上方部分について内部処理する。取出し可能なプラグによって制限された位置において、各管内に導入された該ボールを、該案内管自体の超音波揺動によりあるいは各管の内部に超音波振動要素を導入することによって、攪拌する。これらの加工条件は、前の例で使用したものと類似する。該アセンブリーのスケルトンを生成するために、その格子に溶接する必要のある領域は、酸素の存在の影響を受ける恐れなしに、溶接することができる。というのは、マスキングにより機械的な活性化を受けていないこれらの領域も、酸化されないからである。 引続き該案内管内部で、前の例と同様な拡散を行う。この拡散は、該案内管内に永続的に挿入され、また該管の振動を引起す、横方向のフラックスに暴露される制御クラスタのロッドによる、摩耗に対する耐性を高めることを可能とする。水力学的流動を途絶する、該案内管の破裂の危険性、あるいはアセンブリーの取扱い中に機械的強度を損なう恐れのある、該管壁の薄化が排除される。] [0039] c)Zr合金への消耗性毒物の導入 該燃料クラッドの内側を、前の例におけるように、機械的に活性化する。スチール又はニッケル合金製のボールベアリングを使用することができる。というのは、該ロッド内部では腐食現象の恐れが殆どないからである。これらは、前の例で使用したものよりもわずかに大きなサイズ、即ち1〜4mmなる径を持つことができる。結果として、該活性化処理操作のエネルギー効率はより大きく、また影響を受ける深さは、100〜300μmなる範囲に達する可能性がある。 該熱化学的処理操作は、該合金の最後の熱処理操作温度よりも低い温度にて行われる(この温度は、弛緩状態を達成するためには、約480℃であり、再結晶化状態を得るためには約560℃であり、これら温度は、当然のことながら、該合金の正確な組成及び該部材を得る方法に応じて、実質的に変えることができる)。該操作は、該管内に反応性ガス(例えば、担体ガス:Ar-H2及びエルビウムの有機金属化合物、例えばβ-ジケトンキレート、シクロペンタジエニド(cyclopentadienides)又は例えばハロゲン化アルミニウムで錯化されたハロゲン化物)を導入することによって行われる。 該熱処理操作中に、該有機金属は分解され、あるいは還元され、また放出されるエルビウムは、活性化された深さ全体に渡り拡散する。このようにして、エルビウムによる富化が、300μmにも達し得る深さにて、20%程度の含有率で達成される。] [0040] 該クラッドの全厚みにおいて3%までの含有率に等価の、消耗性の毒物(これはエルビウムのみならず、希土類群の他の元素、例えばガドリニウム、ジスプロシウム、ユウロピウム、サマリウム、又はハフニウム、又はホウ素及びこれら元素の混合物であってもよい)の富化は、該棒(n-Y型であって、n-α型でない吸収材)内の圧力を高めることなしに、該クラッドの機械的強度、又はその耐腐食性に影響を与えることなしに、該燃料の寿命中、中性子フラックスの所定の最適化を可能とするのに十分である。 この例の一変法においては、該表面の活性化後に、吸収性元素の拡散ではなく、該元素の酸化物の堆積が行われる。このようにして、該還元性ガスAr-H2及び例えばβ-ジケトンキレート、シクロペンタジエニド又はハロゲン化アルミニウムで錯化されたハロゲン化物の形状にあるプリカーサを含有する反応性ガスに、酸化性物質、例えば炭酸ガスCO2をさらに加える。かくして、該界面領域における拡散のために、優れた接着性を持つ、2〜4μm/hなる割合で増大する、酸化エルビウムの堆積物が得られる。厚み約600μmの該クラッドの、3%に等価な量は、金属エルビウムとして18μm又はEr2O3として20.6μmであり、この堆積物は、約10時間で効果的に得られる。 上記活性化及び拡散処理操作は、また前記した最後の圧延パス前に、管状素材について行うこともでき、これは、拡散温度をより広い範囲(800℃まで)とし、また結果として短期間内により多量の吸収材を処理できるという利点をもたらすことができる。] [0041] d)燃料クラッドの外側表面の抗-クラッド(CRUD)処理 第一の例と同様に、燃料クラッドの外側表面を活性化する。但し、その深さを浅くし(約5μm)、処理時間及びボールのエネルギーを減じる(該ボールの径を1mm未満とし、また揺動の振幅を50μm未満とする)。該熱化学的処理は、上記最後の熱処理操作の温度にて実施する。このようにして、酸素が約5μmに渡り拡散した層としっかりと固定された、厚み1〜2μmのジルコン製の極めて密接に結合した層が得られる。化学的に不活性な、ジルコンのこの平滑な層は、原子炉において、該原子炉冷却材系における溶液中のイオンを由来とする酸化物塊の核形成の防止を、及び結果としてクラッド(CRUD)による該クラッドのスケール形成の防止を可能とする。該クラッド(CRUD)は、該棒の熱伝達にとって有害であり、またクラッド(CRUD)による亀裂の存在する領域における該クラッドの腐食を促進する。化学的に不活性な、ジルコンのこの平滑な層は、また該棒上を該冷却材流体が流動する際の圧力降下を制限する。] [0042] e)機械的損傷に対する格子板の耐性の改善 該格子を製造する際に、ジルコニウム合金バンドの各面を、約20μmなる深さまでジルコン製ボールを用いてピーニングすることにより、活性化する。表面上の圧縮応力の存在は、該バンドのスェージング加工により該格子板を切出し、かつ形成する際に、亀裂形成の開始を制限する。該格子を組立て、また溶接した後、該格子全体を、Ar-O2雰囲気(50〜500Pa(0.5〜5mbar)なる圧力下で、3〜15%のO2)下で、約450℃にて数時間処理する。 前の例と同様に、この熱化学的処理は、平滑で緊密に結合したジルコンの緻密な層の形成に導き、該層は、酸素に富む拡散層の存在のために、基材にしっかりと付着する。このジルコン製の層は、圧力降下の減少を助長し、該燃料棒の支持要素の機械的強化を促進する。従って、クリープによるこれら支持要素の変形の恐れが減じられ、これは原子炉におけるサイクル中の該燃料棒の良好な維持に導く。] [0043] f)ハフニウム製の吸収材格子及び板の耐摩耗性の改善 原子炉の制御クラスタ又は制御クロスの構成要素として使用される、ハフニウム製部材の外側表面を、第一の例と同様に、約50μmなる深さまで、ジルコン製のボールによるピーニングによって活性化する。Ar-O2雰囲気(50〜500Pa(0.5〜5mbar)なる圧力下で、3〜15%のO2)下での650℃における熱化学的処理操作は、約50μmなる深さまでの酸素の拡散を可能とし、またその結果として案内板に対する又は連続する案内動作中の該制御クラスタの線形部分の、及びその下端部の該燃料集合体の案内管に対する、あるいは該制御クロスの該燃料集合体のハウジングに対する耐摩耗性を保証する。 この処理は、上部の接続領域を除く、該部材の一部又は全体に渡り、制御クラスタの棒への組込み又は制御クロスへの組立て前に行われ、次いでこれら棒又は板の接合部について行われ、一旦終了する。] [0044] g)高温の水又は蒸気中で腐食を被っていない、ジルコニウム合金及び/又はハフニウム合金製部材の、耐摩耗性の改善 本例は、摩耗を受ける化学又は核科学用途用の部材の、金属加工に係る(ポンプ、バルブ、コネクタ等の部材)。 これら部材の外側表面を、前の例と同様に、摩耗に関する応力(孔食、研削、侵食、キャビテーション又は疲労)に応じて、約20〜150μmなる範囲の深さまで、ジルコン、スチール又はさらに合金718製のボールを用いたピーニングによって、活性化させる。 その後の窒素、炭素又は窒素及び炭素の拡散を、低温にて(ジルコニウム合金に対しては400〜550℃なる範囲、ハフニウムに対しては600〜650℃なる範囲)、ガス相又はプラズマ相内での熱化学的方法によって行う。そのために、プリカーサガスは、該ガス法の場合には、アンモニア、炭化水素、例えばプロパン又はプロペン、あるいは該イオン法の場合には、窒素及び/又はメタンを基本とするものであり得る。該窒素及び炭素の拡散は、数時間で該ナノ構造化された深さまで達する。これに関連する硬化は、摩耗から保護する。ピーニング中排除された領域は、拡散を有さず、またその後仕上げ、溶接することができる。] [0045] 1・・・ジルコン層]
权利要求:
請求項1 ジルコニウム又はハフニウム合金製の部材の少なくとも一部を表面処理する方法であって、該合金の表面層をナノ-構造化して、該合金に、その少なくとも5μmなる厚みに渡って、100nm以下の粒度を与えるための少なくとも一つの操作を含み、該ナノ構造化を、該部材の製造中に以前にこれに適用された最後の熱処理操作の温度又はそれより低い温度にて行うことを特徴とする、前記表面処理方法。 請求項2 前記の少なくとも一つのナノ構造化操作を、SMATにより行う、請求項1記載の方法。 請求項3 前記の少なくとも一つのナノ構造化操作を、USSPにより行う、請求項1又は2記載の方法。 請求項4 前記方法を、前記部材の外側表面について行う、請求項1〜3の何れか1項記載の方法。 請求項5 前記方法を、前記部材の内側表面について行う、請求項1〜4の何れか1項記載の方法。 請求項6 前記少なくとも一つのナノ構造化操作の後に、あるいは該操作と同時に、前記部材が、以前にその製造中に受けた、前記最後の熱処理操作の温度に等しいかあるいはそれ以下の温度にて行われ、前記ナノ構造化された層の組成を変更する処理を行う、請求項1〜5の何れか1項記載の方法。 請求項7 前記ナノ構造化層の組成を変更するための前記処理操作が、1種又はそれ以上の元素を拡散させるための熱化学的処理操作である、請求項6記載の方法。 請求項8 前記拡散される元素が、酸素である、請求項7記載の方法。 請求項9 前記酸素の拡散が、Ar-O2又はAr-CO2雰囲気下で、オーブン内で行われる、請求項8記載の方法。 請求項10 前記ナノ構造化層における前記酸素の拡散が、前記部材の使用中に自然に行われる、請求項8記載の方法。 請求項11 前記拡散される元素が、炭素及び/又は窒素である、請求項7記載の方法。 請求項12 前記拡散される元素が、エルビウム、ガドリニウム、ユウロピウム、サマリウム、ジスプロシウム、ハフニウム、ホウ素、又はこれらの混合物から選択される、請求項7記載の方法。 請求項13 前記拡散される元素が、クロムである、請求項7記載の方法。 請求項14 複数の元素の、同時の又は逐次的な拡散を行う、請求項7〜13の何れか1項に記載の方法。 請求項15 前記ナノ構造化層の組成を変更するための前記処理操作が、1又はそれ以上の元素を化学気相蒸着するための処理操作である、請求項6記載の方法。 請求項16 前記ジルコニウム又はハフニウム合金が、原子炉において使用する部材の製造において使用できる合金である、請求項1〜15の何れか1項に記載の方法。 請求項17 前記合金が、追加の元素として、少なくともスズ、鉄、クロム及び酸素を含む、ジルコニウム合金である、請求項16記載の方法。 請求項18 前記合金が、さらにニッケルを含む、請求項17記載の方法。 請求項19 前記合金が、追加の元素として、少なくともニオブ、場合によりさらに他の元素、例えば酸素、鉄及び/又はスズを含む、請求項17又は18記載の方法。 請求項20 前記合金が、追加の元素として、少なくとも酸素及び鉄、及び最大2.5%、好ましくは最大1%の残留ジルコニウムを含有する、ハフニウム合金である、請求項1〜16の何れか1項に記載の方法。 請求項21 請求項1〜19の何れか1項に記載の方法により表面処理されていることを特徴とする、ジルコニウム合金製部材。 請求項22 前記部材が、軽水型原子炉で用いる燃料集合体用の要素である、請求項21記載の部材。 請求項23 請求項1〜16及び20の何れか1項に記載の方法により表面処理されていることを特徴とする、ハフニウム合金製部材。 請求項24 前記部材が、原子炉の制御棒用の中性子吸収体である、請求項23記載の部材。 請求項25 前記部材が、化学工学において使用される、金属加工要素である、請求項21又は23記載の部材。
类似技术:
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引用文献:
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